不登校の子ども:「めんどくさい」に隠された意味

子育て

こんにちは。カウンセラーのSAKIです。
今日は不登校についてのお話をします。

年々増えていると言われている不登校の子どもの数。
調査の結果によると、小・中学校における不登校児童生徒数は299,048人(前年度244,940人)であり、前年度から54,108人(22.1%)増 加し、過去最多となったそうです。 また、在籍児童生徒に占める不登校児童生徒の割合は3.2%(前年度2.6%)となっています(2023年報告)。

今日は事例を元にお話をしていきたいと思います。

事例概要:Sちゃん(小学3年生) 自閉症スペクトラムの診断あり

Sちゃんは小学3年生の頃から時々学校を休むようになりました。
同時期から食事にもムラが出始め、摂取量も徐々に減っていきました。
心療内科に受診した結果、自閉症スペクトラムで感覚過敏があるということがわかりました。
また、Sちゃんには多動の傾向もあることがわかりました。
そんなSちゃんは学校に行かない理由を「めんどくさいから」と話していました。
両親は「めんどくさい」という理由で学校を休ませてもいいものかどうか悩んでいました。

Sちゃんの「めんどくさい」に隠された意味

そんなSちゃんとじっくり関わっていく中で、何気無い会話や、Sちゃんの話から以下のことがわかってきました。
・感覚過敏で食べれるものが決まっているSちゃんにとって、給食時間は苦痛でしかない。
・授業中、ずっと座っていることが苦痛。でも立ち上がったりして目立つのは嫌だから我慢している。
・授業で先生に言われたことだけをただ書くというのが嫌。
・チョークを使って黒板に字を書く音が苦手。
・机の手触りが苦手。
・先生がマーカーを使ってノートに丸つけをする時の音が苦手。

これだけの理由を目にすると、Sちゃんにとって、学校へ行きそこで普通に過ごすことがどんなに大変なのかがわかると思います。

Sちゃんは、これらの不自由をひっくるめて「めんどくさい」の一言に集約していたのです。
それがわかった時、両親はSちゃんに対して「今までよく頑張ってたね」と思えるようになり、無理強いすることなく、Sちゃんの気持ちに寄り添って接してあげることができるようになりました。

不登校の子どもが増えている今、その理由は様々です。
そして子どもが発する言葉をそのまま受け取ると、食い違いが生じてしまいます。
その子が発した言葉にはどんな意味があるのか、それを汲み取るためにはじっくりと対話していくことが必要です。

「学校に行って欲しい」と思う親の気持ち、「学校へ行くのが当たり前」という世の中の考え方があることは事実です。
親としてそう思う気持ちは否定せず、持っていていいと思います。
ただ、少しだけその気持ちを横に置いて、我が子の心に耳を傾けることができるといいなと思います。


不登校の子どもを抱える保護者の方はとても悩んでいると思います。自分がどうすればいいのか、育て方に問題があったのか・・・色々考えて自分を責めたりしている方もいるかもしれません。
でも、そんな方々も「今はこれでいい」、そう思うことで気持ちが軽くなるといいなと思って今回記事を書きました。

ではまた♡

※プライバシー保護の観点から、事例は実際の事例をベースに私がアレンジしたものであることをご了承ください。

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