心理学者が語った夫婦円満の秘訣とは?

コミュニケーション

今回は人間関係に欠かせない「聴く力」についてのお話です。

私が読んだ本は「LISTEN」(ケイト・マーフィ著)です。

早速ですが、タイトルにもある夫婦円満の秘訣はなんだと思いますか?

ズバリそれは「相手への好奇心」だそうです。

どういうことなのか、解説していきますね。

あなたは愛する家族の話をちゃんと聞いていますか?

見知らぬ人と、愛する家族、どちらの話をちゃんと聞いているでしょうか。

多くの人は愛する家族の方が聞いていると思いがちですが、実は逆であることが多いそうです。

私も普段の自分を思い出してみると、他人の話の方がきちんと聞いている気がします。

その理由を考えて見たとき、「家族は長く一緒にいすぎて配慮が欠けているのかな」と思いました。

でも、この本では以下のように述べられていました。

私がコシェ(心理学者のジュディス・コシェ)に会いに来たのは、人はなぜパートナーに話を聞いてもらえないとか、理解されていないと感じるのかを探るためでした。

コシェの答えはかなりシンプルで、つきあいが長くなると、互いに相手への好奇心を失いがちだから、というものでした。必ずしも思いやりがないからではなく、単に相手を知っていると思い込んでいるのです。耳を傾けないのは、相手が何を言うか自分にはもうわかっていると思うからです。

ケイト・マーフィ,LISTEN,p117,日経BP,2021.

私はこの部分を聞いてハッとしました。「相手への好奇心・・・?」(笑)

気にしたことなかった。。。

確かに、夫との会話を振り返ると、ついつい夫がまだ話しているのに先回りしたようなコメントをしたりする自分がいます。

夫にも「最後まで聞いて」と言われたり・・・。

今気づいてよかったと思います。こういうことが積み重なって夫婦関係に溝ができるんでしょうね。

ちなみに、誰でも愛する人に関して思い込みをする傾向にあり、これを「近接コミュニケーション・バイアス」というそうです。

皆さんも愛する人への思い込みありませんか?

「出会った日とずっと同じ人間」なんていない

最初に著者の言葉を引用します。

日々のやり取りや活動の積み重ねが、私たちを形づくります。世間とはこういうものだという自分の理解も、日々少しずつ変化します。ですから、昨日と同じ人はいないし、今日の自分は明日の自分とまったく同じでもありません。意見や態度、信念は変わるものです。

つまり、ある人をどれだけ長く、もしくは知っているかは関係ありません。

ケイト・マーフイ,LISTEN,p121,日経BP,2021.

意見や態度、信念は変わるもの。。。

私にはすごく衝撃的な言葉でした。ずっと意見や態度は変わってはいけないと思っていました。

きっと、根底の部分はしっかりと根を張ったまま、しなやかに状況に合わせて形を変えるという意味なんだろうなと思いました。

以前、上司に言われた言葉を思い出しました。

「○○さん(私)って、どん!っとまっすぐ立っている木なんだよね。だから、耐えきれなくなるとポキっと折れちゃうんだよね。」と。

目標は「柳のようにしなやかに」です。

話が少しそれましたが、私は自分がそうだったから、きっと相手に対しても同じことを求めていたのだと思います。

だから日々変化する相手を受け入れるのに時間がかかるというか、関わり方に戸惑うこともあります。

相手は日々変わるもの。自分も日々変わっている。

そのことを受容することから始めようと思います。

出会った日のように相手の話を聴く

夫婦の関係に限らず、ケアにおいても重要となるのは「聴く力」。

そのためにはどうしたらいいのか?というと簡単に言えば「出会った頃のように話を聴く」ということです。

出会った頃って「相手を知りたい」「何を考えているんだろう」「何を語るんだろう」と相手に好奇心を持って接しますよね。

その気持ちを常に持って相手に接することが大事なのだと思います。

著者は以下のようにも述べています。

過去を頼りにいまこの人を理解しようとすると、確実に失敗します。(中略)よちよち歩きの小さな子でさえ、わずか数ヶ月前の赤ちゃんだったときのように扱われるのを嫌がります2歳の子が覚えたことを大人が手助けしようものなら、「自分でやる!」と怒ったしまうでしょう。人生のページがめくられるなか、相手に耳を傾けることで、私たちは互いのつながりを保ち続けるのです。

ケイト・マーフィ,LISTEN,p122,日経BP,2021.

看護の話になりますが、私は高齢者ケアを専門としていて日々「生活歴」を大事にしてきました。

これまでの相手を知ることが対象理解に欠かせないと。

しかし、それだけではダメなんですよね。過去を知った上で、「今目の前の患者さんはどういう状態なのか」そこをもっとアセスメントすることが重要なのだと改めて思いました。

今回お話したのはこの本のほんの一部です。

この本は500ページほどある分厚い本で、内容も幅広いです。

子育てにも参考になることが書かれていますので、ぜひ読んでみてください。

ではまた明日♡

コメント

  1. ちゃー より:

    なんか、私もハッとしました。
    好奇心をもつ!
    昔は昔、今は今。笑

    • hanako より:

      ちゃーさん
      コメントありがとうございます。
      本当ですよねー。夫への好奇心。
      お互いに持ち続けましょうねー!

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